メールマガジンで大反響を呼んだエッセーがついにサイトにも登場!
■古民家マスター武田新のきまぐれエッセーです。 |
「田舎暮らし」の精神(その2)
━ 「田舎暮らし」とインドの教え ━ |
鹿の啼く夜
今晩もまた鹿の啼く夜である 私はユートピアについて考えている 今晩もまた鹿の啼く夜である 私はユートピアについて考えている 鹿が啼く 鹿が啼く 鹿が啼く 東京から屋久島に移住し、屋久島の自然をこよなく愛しながら2001年亡くなっ ○四住期という考え方 インド哲学といえば、ドイツ哲学と並んで世界の二大哲学と言われているほど 学生期とは、人が生まれてから結婚するまでの期間で、この間、人はただひた やがて人は結婚して家住期に入ります。概ね子供達が成長して一人前になるま 子供達も独立し、家庭を守るという義務から解放されたら、そのとき人は決然 森林にて魂の修行を積んだ人は、やがて人生の最後のステージである遊行期に 〇魂の修行の場 インドの考え方をそのまま、この日本に適用して考えようとは思いません。歴 でも、そこで人は何をすべきかというと、魂の修行をせよ、というのです。今 でも分かるような気もします。人は幾つになっても悩みは尽きないものだし。 〇田舎暮らしだからこそ 都会ではおそらくすることが不可能、いや考えることすらないでしょう、魂の でも、はたして魂の解放なんてできるのでしょうか。いや、そもそも魂の修行 |
(2002/05/01)
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「田舎暮らし」の精神(その1)
━ 「田舎暮らし」だからこそ分かること ━ |
不如来飲酒
青雲の高位に上がるのはおよしなさい、 現世を夢とし、富貴を雲とし、天を幕とし地を筵(むしろ)とし、一生百年を ○神と共に酒を飲む 僕は以前鹿児島に住んでいたことがありました。鹿児島というところは本当に 民俗学に興味のあった僕は、住み始めた当初から鹿児島民俗学の研究書を読み ある日、鹿児島の伊集院町という田舎町で、そのころ働いていた会社の社長と その一瞬の光景は今でも忘れることはありません。僕の目の前で、さりげなく ○味噌なめて・・・ 鹿児島ついでに、薩摩の国で有名な石川理紀之助の狂歌を次に記します。 味噌なめて晩飲む焼酎に毒はなし 「徒然草」にも次のような話があります。執権北条時頼が、ある晩、飲み相手 さすがに男尊女卑の国薩摩のこと、上の狂歌にもそんな匂いが漂ってきます。 ○田舎暮らしだからこそ 都会暮らしでは決して見えてこないものが、田舎暮らしでは見えてくる。そん 最後に韓国の李光洙の「歴史家」という詩の一節を掲げて終わります。 歴史家よ だけどきみは知るまい、 |
(2002/04/13)
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「田舎暮らし」を考える(その2)
━ 「田舎暮らし」とヘッケルの法則 ━ |
○ヘッケルの生物発生法則
1866年、ドイツの生物学者エルンスト・ヘッケルが発表した生物発生の法則は 「生物の個体発生は系統発生を繰り返す」 これがその法則です。つまり生物(ここでは分かりやすくヒトとしましょう) まずこの世界における生命の発生は、原始海洋における微小なアメーバの誕生 原始生命体はアメーバから魚が生まれ、やがて哺乳類が誕生してサルへと進化 そして地球上のサルは進化してヒトとなります。同様に母体内の胎児はヒト独 このように人間は十ヶ月の胎児時代に、人間発生以来の歴史、およそ10億年? ○そこから、さらに考える これを知ったとき僕が直感的に感じたのは、その後の歴史も同じじゃないか、 やがて少年から青年時代。若者はいつも血気盛んでときにはケンカをして、と 人類にとって誕生してから今にいたるまでの道のりは、ちょうど人間の成長期 ○新しい「文明進化の法則」 ヘッケルの生物発生法則は「生物の個体発生は系統発生を繰り返す」というも 「人類の文明の進化は人間の精神の進化を繰り返す」 なんでこんなことを思ったかというと、それ以前に梅棹氏の文明論を読んでい でもいいなあ。本当に人間の精神の発達のとおり人類の文明は発達するとする そのとき歴史は都会的喧騒・都会的欲望中心の社会から、田舎的静寂・田舎的 |
(2002/03/14)
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「田舎暮らし」を考える(その1)
━ 「田舎暮らし」の文明論的考察 ━ |
○都会から田舎へ
つい最近、岬町のあるCafeで昼飯をとっていたら、元気の良いお洒落な身なり 「都会から田舎へ」という人の流れは、きっと予想をはるかに上回るペースで 僕が今感じているのは、都会から田舎へ移ってきた方々によって、日本全国の 今僕は「都会から田舎へ」という流れを目撃しています。柳田の時代とは正に ○人類は進化の最終段階を迎えようとしている!? 今から40年も前ですが、当時大阪大学助教授だった梅棹忠夫氏(現在京都大学 ヒトは内胚葉器官、中胚葉器官、外胚葉器官の3器官から成り立っています。 梅棹は人類の文明の進化もまさにこれに符号すると断じたのです。詳しくは書 梅棹が発表した当時はまだ工業の時代の真っ盛りでした。しかし梅棹は既にそ ○「田舎暮らし」は人類の到達地点である!? 時代は梅棹氏の予言どうり進んでいるように見えます。しかし僕にはまだもの 第一段階から第二段階への変革期、それは産業革命の時代でした。柳田國男が 農業の時代(食料生産社会)は田舎に住み、工業の時代(物質文明社会)は都 ○そしてこれから 「田舎暮らし」は人類の最終到達地点である。または「田舎暮らし」は文明の しかしまだまだ問題点はこれから生まれてくるはずです。田舎に新しい文化が |
(2002/03/06)
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