特別企画 DIY派限定 古民家交流会
お久しぶりの交流会!しかもDIY派限定での交流会がこれからどんどん変わりゆくであろう江戸時代築と言われる大多喜町の茅葺古民家で2月10日に開催されました。
つわものどもがぞくぞくと集まる予感!!なにせ自分たちで壁をぶち抜いたり、床をひっぺがしたり、とっても楽しそうなことが好きな方々の集まりですからね。どんな面白い話が聞けるのか!
わくわくです!
この古民家も昨年10月までおばあちゃんが一人で住んでたのですが、、、え~!!!家の中で氷が張ってるんですけど!という古民家あるある的な家。すきま風ピューピュー!昔の人って我慢強いんだなとしみじみ思います。
DIY派の皆さん、基本的に古民家好きが多いのですが、「いや~これは直し甲斐があるね~!」とか、「やっぱり土間は土じゃないとね~。コンクリートなんかで固めちゃもうダメよ!家がダメになる!」など。。そうなんですよね。昔の古民家が地震に強いのは、台座の上に乗っかってるだけなんで土間と家を一体化して固めちゃだめなんですよね。そういう家の構造もきちんと勉強してリフォームしなきゃいけないので、どんどん知識が深まっていくのです。
この「田舎暮らし交流会」皆さんに自慢の一品を持ち寄ってもらって、それをいただきながら交流を深めていくのですが、たまに間に合わなくて買って持ってくる方もいらっしゃいます!今回は、なんとケ〇タッキー!!
セカンドハウス組、移住組と両方いらっしゃったので、移住組は、口を揃えて「もう遠くて滅多に買えないし食べれないから、こういうのたまに食べたくなってすごく嬉しいのよね~。。」「だって我が家なんか、イノシシ食べるかい??って電話あったから食べるよ!!って言ったら、そのまま一頭持ってこられて参っちゃったよ!庭で吊るして解体したよ!」とか「冷凍庫の中は、イノシシやシカの肉ばかりで何が何だかわかんないのよ~!!」と、、、
これは、、なかなかのレベルの高さ!!お肉の自給もされてるのか??と感心しました!
家をトンチンカンチン自分たちで改修される方々ですもの。自分の敷地で採れる野菜や果物で色々加工品を作るのもお手の物!!なんでも手作り!田舎で暮らしてDIYで家の改修もでき、野菜の自給もできたら、どんな災害が起きても怖いモノなしですね!!でも。。たまには都会の味も食べたくなるんだろうな~!!!
今回、初の試みとして「DIY派限定交流会」なるものを企画しましたが、購入して10年越えのベテラン組とまだ購入したばかりでまだ手が付けられず、さて、これからどうしたものか?と考えている新人組と、購入して3~4年経ちましたという途中経過組と入り混ざっての交流会!
面白かったのが、新人組はまだワクワク感で、あーしよう。こーしようと暗中模索で楽しんで、、、それが過ぎた3~4年組になると自分たちでやっているうちになんとなく専門チームが出来たというツワモノ組と、だんだん、こりゃ無理だ!手に負えん!とりあえず見積もりを取るか!とあきらめ居直る派に分かれてくるという。。ま、これも現実ですよね。
特に、セカンドハウスとして購入すると、週末のたびに通っても結局草刈りだけで終わってしまってなかなか家の改修までは手が回らないという現実に遭遇してしまうのです。だって敷地約1000坪なんてざらですから。そりゃ敷地管理だけで手一杯ですよ。ま、、見積もりを取るのもしょうがないですよね。
でも移住組だと暮らしながら改修するので、だんだん完成してくる楽しみと、いざ完成してきたら、なんだかつまんなくなってきて、また壊して造り始める!なんてことも起きるようです。
話が盛り上がる皆さんの顔を見てると、手と金のかかる大きなプラモデルを購入した!という感じでしょうか?完成させるまでの喜びを思い切り堪能しているようでした。
さ、、こよなくクリエイティブな作業を愛す人たちの目で眺める江戸時代築と言われる茅葺古民家!!どんな風に映るのでしょうか?
「これは、、表の萱(カヤ)はまだ良いけど裏は葺き替えなきゃね~!」とか、、「我が家の茅葺屋根も今、改修を始めてるんだけど、若い衆を修行に行かせて茅葺職人に育ててるのよ!でもね~。本当は萱(カヤ)より葦(ヨシ)で表面は葺きたいのよね~。その方が丈夫なのよ~!!」え??若い衆って、、どこの組の方ですか?(笑)そんな楽しい会話をしながら、、「実はね~!あの古民家に見合う門扉が無いかな?と思ってなんとなくヤフオク見てたらぴったりの門扉が出てて、思わず買っちゃった~!長野から運んで来てもらったのよ~!見て見て~!」なんと、代官屋敷クラスの立派な門がヤフオクに出されてるんですね!いったいいくらで落札されたんだろ??気になるところです(苦笑)
交流会会場となった江戸時代築の古民家ですが、お隣には雰囲気の良い離れ付き!元々は著名な翻訳家である宇野輝雄先生の生家で、離れは晩年先生が書斎として建てましたが、先生が他界され奥様だけでは管理ができないので売却の運びとなりました。なので、離れの中は、先生の翻訳された本や資料としての本などで埋め尽くされております。ここは出来れば「宇野輝雄記念館」として残したいなと、、、なかなか絵になる建物でございます。
昨年は、ゆうばり映画祭の優勝作品の撮影用の舞台としても活用されたこの茅葺古民家。茅葺は世界でも最も原始的な屋根とされているので、ぜひ、この形での保存ができると良いなとは思うのですが、茅葺はその特性から室内で囲炉裏などで火を焚き煙で燻すことにより耐久性が高められるもの。
残念ながら室内で火が焚ける状態では使用されてなかったため、萱の耐久性が落ちてしまったようです。古民家は時代と共に活用方法が変わったため、茅葺での保存はなかなか難しいですね。
当サイトでも茅葺古民家を購入された方がいらっしゃいますが、やはり昔の生活スタイルに戻し釜戸で火を焚き囲炉裏を囲み、煙で燻して使用される方が多いです。
色んな楽しい話が聞けたDIY派の交流会!!一番面白かったのは、やはり、家具作家でもあるO様夫妻のお話でした!「あそこも直し、ここも直し、出来上がってくるとなぜか、面白さに欠けて来て、、せっかく出来上がったものをまた壊し一からやり直してしまう。いったいいつ完成するんだか。。完成しないからこそDIYの楽しさが広がるのかな?」
なるほどな~感心いたしました。未完成な部分がずっとあった方がDIY派の方々は楽しいんだろうなと。。。編んではほどき、ほどいてはまた編み直す昔のセーターのようなものなのかもしれませんね。自分の手で造りだされる家の形。DIY派ならではの貴重な交流会となりました!
さて、、この古民家。これからどんな形へと変化し活用されていくのか、、江戸、明治、大正、昭和、平成と、この地で建ち続け来年はどんな元号を迎えるのか、、今後が楽しみです。
今年こそはアーティストだけの交流会を開催するぞ!!とプレッシャーをかけ会場を後にするのでした!